在日コリアン人権協会 The Human Rights Association for Koreans in Japan.

在日コリアン人権協会とは

国際化、日韓交流が広がりを見せる今日にあっても、在日コリアンに対する民族差別は根深く存在しています。それは、民族差別が単に個人の誤解だけではなく、日本の朝鮮植民地支配以来の長い歴史の中で、日本社会のあらゆる面に構造的に組み込まれているからです。法律・条例・各種制度・慣習の中にも民族差別は存在しています。

在日コリアン人権協会は、民族差別撤廃運動をすすめる際、表面にあらわれた現象だけではなく、その背景にある原因を究明し、その解決を図ります。これまでの差別事件との闘いの多くは、在日コリアンの個人が差別を受け、私たちに相談することから始まります。当初は直接差別をした人との話を聞き、次にその差別の背景を調べます。そこには必ず組織的、社会的な構造があらわれます。それは、偏見を持つに至った学校教育のあり方や、企業の差別的な方針・慣習・行政の差別的な制度や法律などです。これらの背景を変革しない限り、いくら差別をした個人が反省したとしても、同じことが他の人によって繰り返されることになります。

在日コリアン人権協会は、日本の民族差別撤廃運動の草分けとして最も長く、そして常に闘いの前線で活動を展開してきました。南北両政権のいずれにも依拠することなく、政治的中立を堅持し、また日本の行政から一切の補助金を受けていません。だからこそ、あらゆる国家や行政、団体から活動に対する干渉を受けず、自立した運動が可能になったのです。

在日コリアン人権協会は、1974年に発足した民闘連(民族差別と闘う連絡協議会)を前身とし、1995年に組織改編を行いました。その際、従来日本人も含めた組織形態を改め、在日コリアン(朝鮮半島にルーツを持つ者、日本国籍者含む)の民族組織に改編しました。20年の闘いの中で、日本人との真の連帯は、在日コリアンの自立した闘いが前提になることを自覚したからに他なりません。日本社会の中にあって、在日コリアンの自立した運動は、さまざまな妨害、干渉という困難を伴いますが、在日コリアンの差別の苦しみ、悲しみを共有する当事者がまず自覚し、声をあげることがすべての闘いの出発点である以上、自立と主体の道は、これからも堅持します。

写真:李相鎬 会長