参加者からの意見
■日本国籍の自由選択性を

金喜朝氏(弁護士:LAZAK/在日コリアン弁護士協会)
「LAZAKという団体名でして、Lawyers Association of ZAINICHI KOREAN の略でラザックなのですね。ZAはザイニチのザで日本語が入っているわけですけどね(笑)。李字海さんが代表で私が副代表をやっております。LAZAKは日本国籍取得ということを法案と絡めて少しコメントしたものですから、同化主義者の集まりじゃないかということで一部から批判を受けたのですが、決してそういうことではありません。大雑把にLAZAKの考え方で言いますと、徐さんの書いておられる論文の中身に近いものでして、権利として、かつ自由選択制で日本国籍を取得することを認めるということを中心にした『在日コリアン基本法』。こういったものを作って権利を確立していくべきだと考えています。もちろんそこには民族教育の問題も含まれれば、その他の権利の問題も含まれる。我々の考え方としては、日本国籍を取るということは日本民族に同化することでは決してない。佐野先生がご紹介してくださったのですが、国籍というのは行政権を中心とする権利の束だという考え方を持っていて、要するに日本国籍を持っているから、日本人の両親から生まれた日本国籍を持っている人の皆が皆天皇制に帰依しているわけではないという事と同じように、私たちは権利として日本国籍を取得すべきだという考え方です。これは法的に言いますと、ドイツなど戦後補償の一環としてオーストリアに住んでいる人に対して国籍の選択権を認めたというようなことがありまして、日本ではそれがまったく為されず、ちゃんとした法律もなく、なんとなく外国人にされてしまった。朝鮮半島に帰られた方、日本に残られた方は十把一絡げに勅令で外国人とみなして、サンフランシスコの条約のときにも一斉に外国人にしてしまった。これは権利の侵害ではないかという考え方に達して、それから実態としても『私たちは外国人だ』という認識が非常に希薄化していると。『自分は外国人だということに違和感を持つ』という人が多くなっているのが実態だと思うんですね。世界的な趨勢(すうせい:ことの成り行き)で、在日コリアンの中で居住国の国籍なり市民権を持たずしてこれだけ大きな人数がいる、というのは在日コリアンぐらいだと言われています。そういったことから考えて、日本国籍を自由選択制で欲しい人には与える、名前は金なら金で徐なら徐で当然認める、民族教育も認める。そういう中で日本国籍を取得さすべきだと。そういう主張です。」

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