2/11/2007 08:30:00 午後
〓第3準備書面のダウンロード〓
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1 2005年2月24日の被告宅における被告の原告に対する発言内容・原被告間の会話の経緯は,請求原因第1「事実経緯」に記載したとおりであり,平成18年11月2日付被告準備書面に記載された発言内容・会話のやり取り(第2,3項)は事実と相違する。被告は,被告準備書面記載の発言内容であれば,在日コリアンに対する差別発言ではなく,原告の名誉を毀損するものではないと考え,かかる主張をしたものであると推測されるが,実はそのような発言自体が差別発言そのものであり,原告の名誉を毀損するものである。以下その点を主張する。

2 「そこで,被告は『どちらの方ですか』と言いなおし,『南北どちらの方が(ママ)分らないと,後で,バックの団体に文句を言われるかもしれませんから』と言った」(平成18年11月2日付被告準備書面6頁)との記載について。
 在日コリアンは集団で抗議するから怖いという考えは伝統的偏見の典型であり,部落差別においても同様の偏見が見られる。
 そもそも在日コリアンが集団(団体)で報復する(から怖い)といった偏見の起源は,1919年に生起した3・1独立運動に求められる。このときに生まれた偏見が,1923年の関東大震災朝鮮人虐殺事件につながった。その後も,集団による報復に対する「恐れ」は止むことが無く,差別の拡大・再生産に寄与することとなった。
 集団で抗議するのは,なにも在日コリアンに限ったことではない。労働者が組合を結成し,自らの権利を主張することは広く知られた事実であり,これが労働者に対する差別・偏見につながることはない。しかし,ことが在日コリアンの場合になると「バックの団体に文句を言われる」ことに恐れを抱き,予めその事態を回避するために,所属を確認しようとするのである。
およそ社会で生活する者は,その大半が何らかの組織(団体)に所属するのであり,初対面の人間に対して,要件に関係のない所属団体について予め告知することはないし,また求めることもない。本件の場合,マンションの補修が要件であり,それに必要な所属関係,すなわち積水社内の部署を記載した名刺を提示しているのであり,原告の「南北」における所属関係が要件に何ら関係しないことは明らかである。
 被告は南北いずれの「団体」に所属するならば文句を言われると考えているのか,判然としない。仮に韓国民団,朝鮮総連が被告の想定する「南北」とするならば,どちらの団体も在日コリアンの権利侵害に対しては抗議活動を展開しているのであり,所属を確認する意味がない。後述するように,被告は「最初から,在日韓国人だと言えば,問題がなかったのに」とも発言しており,それによれば被告は韓国側なら問題はないとの考えであることが推定できるが,以上述べたとおり,被告の考えには根拠がない。

3 「被告は『北朝鮮は拉致をしています。マスコミによると,(在日韓国人ではなく)在日朝鮮人やったら,朝鮮総連と関係をもっている人がいて,北朝鮮本国の命令を受けた朝鮮総連から指示を受けて,拉致やスパイ組織を支援したり,資金援助をしていると言われています』と言った」との記載について。
 そもそも北朝鮮による拉致問題は国家による犯罪であり,在日コリアン総体とは何ら関係がない。事実として,在日コリアンは北朝鮮の国籍を保持しておらず,参政権がないため国家の政策に関与する資格はない(訴状参照)。
拉致に一部の在日コリアンが関係したことは事実であるが,朝鮮総連が組織として関与したという証拠はない。これまでのマスコミ報道によれば,拉致に関係した在日コリアンは,北朝鮮の工作員から個別に接触されたものであり,朝鮮総連組織が直接関与したとの報道は存在しない。
 また,マスコミ報道によれば,関与した個人は在日朝鮮人に限らず,よど号事件に関係した日本人も複数存在する。さらに,従来の北朝鮮による工作事件には韓国籍の在日コリアンも複数関与している。要するに,在日朝鮮人=朝鮮総連=拉致・スパイ事件と言う図式には根拠がないのである。
 被告は上記主張についてマスコミ報道によるとしているが,そのような報道は存在しないのであり,被告の偏見を合理化するためにありもしない報道を引き合いに出したに過ぎず,上記主張は被告の独断と偏見によるものである。

4 「被告は,『私は,拉致をした北朝鮮をけしからん国と思っているが,私のような拉致家族に同情するものに対し,北朝鮮人を窺わせるハングル語の名刺を出せますか』『ハングル語をいれると,入れた人の意図を考えざるをえません。ハングル語の名刺からは,文句を言えばただじゃ済まないと受け取る人もいます』といった」との記載について。
まず,ハングル語という言語は存在しない。ハングルとは韓国・朝鮮語の文字を指す用語であり,日本語,英語に匹敵する言語ではない。正しくはハングルである。
 ハングルは韓国,北朝鮮に共通する文字であり,在日コリアンの場合も同様である。従って「北朝鮮人を窺わせる」との主張は全く理解し難い。
 また,ハングルの記載された名刺について「文句を言えばただじゃ済まないと受け取る人もいます」との主張は,何を根拠にしているのか全く理解し難い。
 在日外国人はすでに100万人を突破しているが,これらの人たちが作成する名刺の多くは,自身の国の文字または英語表記に日本語のカタカナによるルビを付記している。しかし,自身の国の文字を記載していたからといって問題になった事例は存在しない。日本人もまた,海外で名刺を作成する際には同様に日本語の漢字に,当該国のルビを付記するが,これもまた問題になったとの事例は存在しない。
 
5 「最初から,在日韓国人だと言えば,問題なかったのに」との記載について
原告はマンションの補修工事に関する説明を目的に被告と会話していたのであり,原告の国籍は,会話の目的とは何らの関係もない。しかし,被告は事前に原告が自身の国籍を明らかにしなかったことに問題の原因が存在するかのような主張を行っている。
 そもそも個人たる在日コリアンの国籍がいずれであるかについては,個人のプライバシーに属する事柄であり,何人もそれを明らかにすることを強要することできない。まして本件の場合,マンションの補修に関する報告が目的であり,原告が国籍を明らかにしなかったことに問題の原因を求めることは極めて不当といわざるをえない。

6 被告発言の差別性について
① 拉致問題。個人の所業を所属する集団の責任に求める考え
拉致に限らず,従来から在日コリアン個人が起した事件が生起するたびに,在日コリアン全体がそうであるかのように捉えることによって,民族差別が拡大・再生産されてきた。個人が起した問題は個人の責任であり,集団がそうであるかのように捉えるのは,個人を「ステレオタイプ視」する差別の典型例である。
② 集団(団体)による報復に対する恐怖心という偏見
被差別者が集団で抗議することに対して抱く恐怖心は差別,偏見の基本的パターンである。およそいかなる階層の人であれ,不当な扱いに対しては,ときとして集団で抗議することはあり得る。しかし,被差別者の場合に限って根拠のない「恐怖心」にとらわれるのは,当該個人に差別的偏見が潜在していることの現われである。
③ ハングルから恐怖を連想する差別,偏見
被告は,ハングルの記載されている名刺が「ただじゃ済まない」との印象を与えるとの考えを披瀝している。ハングルが北朝鮮にかぎらず韓国を含めた民族全体の文字であることは,日本人一般にも広く知られている事実である。このことから,被告は在日コリアンそのものに対する強い差別・偏見を抱いていることは明らかである。
すなわち,通常ハングルの書かれた名刺を受領した者は、相手を在日コリアンであると認識するのが自然である。被告は相手が在日コリアンであると分かった時点で「ただじゃ済まない」と感じることを明らかにしているのであり,これは在日コリアンに対して「怖い」「何をされるか分からない」との偏見に基づく差別意識の現われである。
④ 原告を拉致関係者と捉えることの深刻さ
今日の日本社会では,拉致は国家的課題であり,日本人総体にとって許すことのできない犯罪として世論が高まっている。このような状況の中で,拉致事件に関係しているとの風評を立てられることは,強力な社会的非難を受けるばかりか,生命の安全さえ脅かされかねない。日本社会全体が拉致問題に強い関心と非難を向けている中にあっては,拉致事件の関係者であるか否かという問題については,慎重の上にも慎重を期すべきである。
仮に原告が拉致事件の関係者であるとの風評が立てられた場合,原告の身体と生命が著しく脅かされることは明らかであり,これこそ最大の人権侵害といわざるを得ない。

7 したがって,上記の被告の在日コリアンに対する差別発言により,在日コリアンである原告の社会的評価が著しく低下することは明らかであり,被告の発言は,原告の名誉を毀損するものである。

ラベル:



2/11/2007 08:00:00 午後
〓第2準備書面の概要〓
  • 第1 「請求の原因に対する認否」について
  • 第2 「被告の主張」について
  • 第3 事実経緯に関する補充



〓第2準備書面のダウンロード〓
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第1 「請求の原因に対する認否」について


1 第3項(3)記載の事実は否認する。
 原告が,被告宅に電話をし,電話に出た被告の妻に対して,工事の報告と見積を提示する目的で被告宅を訪問する旨を告げ,訪問日が2月24日に決まった。
2 同4項(1)のうち,名刺に,漢字,ハングル,カタカナの記載があったことは認め,その余の事実は否認する。
3 同項(2)記載の事実は否認する。
 訴外森は,排水管が詰まる原因の調査の必要性は述べたが,会所取替工事について述べたことはない。

第2 「被告の主張」について


1 第1項については争う。
2 排水管の洗浄について
    (1)第2項(1)記載のうち,被告が「ゴールドパレス」ビルを賃貸し,管理していたとの事実は不知,その余の事実は認める。
    (2)同項(2)記載の事実は大要認める。
    (3)同項(3)記載の事実は大要認める。
    (4)同項(4)記載のうち,平成17年2月3日頃,前回と同じ場所の排水管が詰まったとの事実は認め,その余の事実は否認する。ファイバースコープに関する訴外森と被告とのやり取りに関する事実は存しない。
    (5)同項(5)記載のうち,見積書を出していないこと,平成17年2月9日頃,洗浄費用として23万1000円の見積書を出したとの事実は認め,その余の事実は否認する。
    3 平成17年2月24日の出来事について
    (1)第3項(1)記載のうち,平成17年2月24日,訴外森が被告宅を訪れたとの事実は認め,その余の事実は否認する。
    (2)同項(2)記載の事実は否認する。
    (3)同項(3)記載の事実は否認する。
    (4)同項(4)記載の事実は否認する
    (5)同項(5)記載の事実は否認する。事実経緯は,請求の原因第1記載のとおりである。
    (6)同項(6)記載の事実は否認する。事実経緯は,請求の原因第1記載のとおりである。
    (7)同項(7)記載の事実は否認する。事実経緯は,請求の原因第1記載のとおりである。


第3 事実経緯に関する補充


1 2005年2月3日,被告から積水ハウス株式会社関西特建カスタマーズセンター(以下カスタマーズセンターと言う)に電話が入り,本件マンションの排水が詰まったことに対する対処を依頼されたので,カスタマーズセンターの従業員である訴外森他2名が,高圧洗浄車を緊急手配したうえで現場に緊急出動し,マンホール内の汚物を除去し,排水管内を高圧洗浄した(甲3,4)。このような緊急出動であり,当然のことながら事前に見積書は出していない。
  作業終了後,訴外森は,被告に電話をし,作業が終了し洗浄により排水が通るようになったこと,洗い流しただけで,排水管の状況が不明であるからファイバースコープで調査する必要があることを伝え,被告は了解した。被告から何らの異議も出ていない。
2 同月4日,洗浄とファイバースコープによる調査が実施されている(甲5)。
3 同月9日,被告へ見積書(乙7)を郵送している。
4 同月21日頃,電話で24日に訪問することを約束している。またこのころ,洗浄工事費用について,家主とテナントで分担する方法について話しあっている。
5 同月24日,原告と訴外森が,被告宅を訪問し,原告が被告宅の応接間で「はじめまして」と挨拶をし,原告が被告に名刺を渡している。その後,森が,被告に対して,緊急修理工事完了の報告・説明を行い,費用を家主とテナントで分担する場合の見積書を交付している(甲6の1,2)。なお,説明の中で,排水管が詰まる原因として,ネズミが石を運ぶ可能性のあることは話しているが,断定などしていない。また,訴外森は,空きテナントの調査も必要であること,そのためには空きテナントの鍵が必要であることを被告に申し出ている。
  被告の妻は,この時点までしか同席しておらず,この後に続く被告の差別発言の際には席を外している。被告の差別発言の内容は訴状記載のとおりである。
6 同月26日,被告から空きテナントの鍵がカスタマーズセンターに送付されてきた(甲7)。
7 日時不明であるが,上記の鍵を持って,空きテナントの調査に出向いたが,鍵が合わなかったため,調査ができなかった。被告に電話連絡をいれ,鍵が合わなかったことを報告している。
8 カスタマーズセンターでは,被告の原告に対する発言を,従業員が業務上に受けた差別発言であり重大な人権侵害であると認識し,被告に事実確認をした上で,その内容如何によっては,被告に謝罪を求めることとした上で,同月28日,カスタマーズセンターの訴外長浜所長が,被告に電話をした。訴外長浜所長は,面会のアポイントを取ろうとしたが拒否された。その際,被告は訴外長浜所長に対して,持論を一方的に主張した。
9 同月17日,訴外長浜所長が被告に電話をするが,平行線のまま面会のアポイントは取れなかった。
10 3月18日の訴外森と被告との電話でのやり取りの内容は,訴状23頁記載のとおりである。
11 3月19日,被告から,別の鍵が再送付されてきた(甲8)。
12 同月23日,空きテナントに入り,点検・調査を実施している。
13 同月24日,上記点検・調査を踏まえ,「ゴールデンパレス 雑排水会所 補修工事」に関する見積書を被告に送付し,鍵2個も被告に返却している(甲9)。
14 4月4日の訴外森と被告との電話でのやり取りの内容は,訴状23頁記載のとおりである。
15 5月20日,カスタマーズセンターは,被告との面談を希望する書面を被告に送付した(甲10)。

ラベル:



11/02/2006 12:00:00 午後
〓被告準備書面の概要〓
  • 第1、請求の原因に対する拒否
  • 第2、被告の主張



〓被告準備書面のダウンロード〓
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第1、請求の原因に対する拒否


1、第1、1項、被告に関する部分は認め、それ以外は不知。

2、第1、2項、被告が排水が詰まったので電話で対処を依頼したとの点は認めるが、それ以外は不知。

3、第1、3項の内
  • (1)「翌日」以下の段落は不知。
  • (2)「また、排水は」以下の段落は不知。
  • (3)「そこで」以下の段落は、電話で2月24日に訪問を約し、同日に訪問した点は認めるが、それ以外は否認する。
    積水ハウスの担当者の森昭氏(以下「森氏」という)が、電話で、排水管詰まりの洗浄工事費用として約金25万円を請求したが、それは、異常に高いものであるので2月24日に被告宅で話し合うことを決めた。
    被告は、原告のことは、2月24日に森氏に同行して来所するまで知らなかった。


4、第1、4項の内
  • (1)「原告が被告宅の応接間で」以下の段落の内、原告が名刺を出したことを認めるが、それ以外は否認する。
    原告は、「はじめまして」など言葉を発することなく、黙って名刺を出して椅子に座った。又、名刺には、漢字、ハングル語、カタカナ語の3種が記載されていた。
  • (2)「森が・・・・・それが終了すると」迄の段落は否認する。
    森氏は、排水管の詰まりの洗浄費用として約金25万円を請求し、壊れている「会所」の取替工事を押し付けてきた。
    それに対し、被告は、新工事の話は打ち切りたくて「洗浄工事費の話をするのが今日の用件ですね」と言ったところ、原告は、突然、「25万円を支払うのが前提じゃ」と怒鳴り声を上げ、被告と森氏の話に割り込んできた。
    (3)「被告が原告に対し、お前は何人や・・」以下から「・・それが常識やないかと述べた」迄の部分を否認する。
    原告は、話の順序の前後を入れ換え、原告の言葉を被告の言葉とするなど、事実を歪曲している。この点は、詳しく後述する。


5、第2は、本件不法行為の要件事実にあたらない。

6、第3、1項及び2項は本件不法行為の要件事実にあたらない。

7、第3、3項の被告の発言の①乃至⑤に関しては、前記4(3)のとおりである。

8、第3、3項のⅠア、イ、ウ、Ⅱアは認め、それ以外は、否認する。

9、第3、4を争う。



第2、被告の主張


1、本件の争いは、積水ハウス株式会社関西特建カスタマーズセンター(以下「本件積水ハウスCS」という)が、被告に対し、高額な洗浄費用を請求したばかりか、新しい会所設置するなどの工事(約50万円)を押し付けてきたことに原因がある。

2、排水管の洗浄
  • (1)平成14年3月5日頃の洗浄
    被告は、所有する「ゴールデンパレス」ビルを賃貸し、管理していたが、平成14年3月5日頃、同ビルの排水管が不具合となったので、本件積水ハウスCSに対し、ゴールデンパレスの全室の排水管の洗浄を依頼した。
    それに対し、本件積水ハウスCSは、同日、洗浄工事費として、金10万500円の見積書を提出した(乙1)
    被告はそれを承諾したので、平成14年3月14日、同額の工事請負契約が締結された(乙2)
    その洗浄工事は、同月30日迄にが完了したので、被告は金10万500円を支払った。

  • (2)平成14年4月16日頃の会所等取替工事
    本件積水ハウスCSは、前記洗浄した際、今後排水管が詰まることがないようにする為に補修工事が必要であると勧め、平成14年4月16日、被告に対し、「排水管の一部取替工事及びマンホール取替工事」として金31万5000円の見積書を提出した(乙3)
    被告は、その工事を承諾したので、平成14年4月22日、同工事の請負契約を締結された(乙4)
    そして、本件積水ハウスCSは、平成14年6月30日迄に同工事を完了し、被告は、同日頃、金30万9750円を支払った。

  • (3)平成14年11月2日洗浄工事
    しかし、平成14年11月2日頃、ゴールデンパレスの1階の排水管が詰まった。
    被告は、本件積水ハウスCSに洗浄を依頼したところ、本件積水ハウスCSは、平成14年11月2日、その洗浄工事費として金5万8275円の見積書を提出した(乙5)
    被告は、その工事を承諾したので、平成14年11月2日、同工事の請負契約を締結された(乙6)
    そして、本件積水ハウスCSは、平成14年12月30日迄に同工事を完了し、被告は、同日頃、金5万8275円を支払った。

  • (4)平成17年2月4日頃洗浄工事
    平成17年2月3日頃、再び、前回と同じ場所の排水管が詰まった。
    被告は、本件積水ハウスCSに電話をして洗浄を依頼した。
    同月4日頃、森氏から電話があり、「調査の為ファイバースコープを使います」と言ってきたので、被告は「ファイバースコープまで必要が無いので止めてください」と返答した。
    森氏は、「分かりました」と言って電話を切ったが、しばらくして、電話があり、「連絡ミスがあり、連絡がつかないまま現場に行ってしまいました」と言うので、被告は、「それは困る、中止してください」と返答した。

  • (5)本件洗浄工事費の請求
    本件積水ハウスCSは、見積書もださずに、被告の了解もないのに、本件洗浄工事を完了した後、平成17年2月9日頃、洗浄費用として金23万1000円の見積書を出し、その金額を請求した(乙7)
    当時、森氏から電話があり、「工事は終わったので、見積書金額25万円を支払ってください」と言ってきたので、被告は、「うちは頼んでいないものまで支払いません、工事費相場の2倍である5万円位までしか出せません」と返答した。
    森氏は、「せめて15万円までだしてもらえませんか」と頼んできたが、被告は応じなかった。
    すると、森氏は、「排水管の詰まりの原因は、ねずみはコンクリートを噛む習性がある。空き店舗の内部の会所のコンクリートをかみ砕いて、そのコンクリートを、今回、詰まった会所まで運んだのです」と言い、今後の詰まりをふせぐには、ねずみが運んでくることを防ぐための工事が必要であることを暗に勧めた。
    しかし、被告は、「頼んでないものまでよう支払わんし、いくら何でも高すぎるやないですか、10万円以下の請求書を持ってきてほしい」と言った。
    そこで、森氏は、平成17年2月24日に被告宅へ訪問することになった。


3、平成17年2月24日の出来事
  • (1)平成17年2月24日、森氏が、被告宅へ訪れた。
    森氏は原告を同行してきた。原告は、黙って名刺を差し出し、森氏より上席に座った。
    森氏は、原告を現場でファイバースコープで調査した者であると紹介したが、原告が調査した内容を説明することもなく、森氏と被告との話を、にらみつけるように聞き、終始黙っていた。

  • (2)詰まった原因の説明
    森氏が、被告に対し、ファイバースコープで分かった内容につき、
    「ネズミが石を運び、通路を確保する為に会所へ石を入れている」
    「空き店舗の会所には約50センチ穴があるが、ほっておくと1メートルの穴になり、建物に影響します」と説明した。

  • (3)会所取替工事の勧誘
    そして森氏は、「至急に会所工事をして破壊されているところを補修するか、新しい会所に取り替える必要があります。現在は、詰まりを除去したが、1~2ヶ月で元の状態になります」と言った。
    被告の妻は、本当にそんなネズミがいるのですかと疑問を言ったが、森氏は取り合わないので、被告は「どうすればよいのですか」と聞いた。
    森氏は、会所取替等の新工事をすることを勧め、工事費用は50万円以上かかると言ったので、被告は、とても、出せる金額ではないと思った。

  • (4)原告の恫喝
    そこで、被告は、新工事の話を打ち切りたくて、「洗浄工事費の話をするのが今回の用件ですね」と言ったところ、それまで黙ってにらんでいた原告が、突如、「(洗浄工事費用の)25万円を支払うのが前提だ」と怒鳴り声を上げて割り込んで来た。被告は、驚き、畏怖した。

  • (5)名刺について
    • ①  被告は、原告のそのような言動から、原告は何者なのかと困惑した。
      被告は、原告と、普通の会話が出来る雰囲気ではないので、原告が出した「名刺」を見返して、話の糸口を探し、「ジョと読むのですか」と言うと、原告は、「ソウ」であると訂正し、読めない被告を馬鹿にしたようなうすら笑いをした。
    • ②  そこで、被告は、いささかむっとして、名刺に、漢字とカタカナとハングル文字の3つがあるので、「漢字の1つにしてはどうですか」かと言ったところ、原告は、「漢字の名前は私の本当の名前ではない、そんな名刺だと中国人と間違えられる」と答えた。
      そこで、被告は、「それなら、ハングル文字だけにすればよいではないですか」と言ったところ、原告は、「ハングル文字の名前も私の本当の名前ではない。ハングルだけだと韓国人と間違われる」と答えた。
      最後に、被告は「カタカナだけではいけないのですか」と言ったところ、原告は、「それも本当の名前ではない」と答えた。
      被告は、からかわれていると思い、「ようそんな名刺をだすなあ」とあきれた。

  • (6)北朝鮮の拉致について
    • ①  原告は、「3つの名前が合わさって本当の名前になる」と言うので、被告は「一体、あなたは、何人ですか」と聞いたところ、原告は、「それはどういうこっちゃ」と怒鳴り付けてきた。
      そこで、被告は「どちらの方ですか」と言いなおし、「南北どちらの方か分からないと、後で、バックの団体の方に文句をいわれるかもしれませんから」と言った。
      原告は、「(在日韓国人ではなく)在日朝鮮人やったら悪いんか」と怒鳴ってきた。
    • ②  被告は、「北朝鮮は拉致をしています。マスコミによると、(在日韓国人ではなく)在日朝鮮人やったら、朝鮮総連と関係をもっている人がいて、北朝鮮本国の命令を受けた朝鮮総連から指示を受けて、拉致やスパイ組織を支援したり、資金援助をしていると言われています」と言った。
      このとき、原告は、「俺がスパイというんか。朝鮮総連の回し者だというんか。俺は、北朝鮮に金を送っていない」と怒鳴りつけてきた。
      これに対し、被告は、「何もあなたがスパイと言っていないし、北朝鮮にお金を送ったと言っていません」と答えた。
    • ③  被告は、「私は、拉致をした北朝鮮をけしからん国と思っているが、私のような拉致家族に同情する者に対し、北朝鮮人を窺わせるハングル語の名刺を出せますか」「ハングル語をいれると、入れた人の意図を考えざるをえません。ハングル語の名刺からは、文句を言えばただじゃ済まないと受け取る人もいます」と言った。
      すると、原告は、「私の国籍は韓国です。日本で生まれ、日本の学校をでました」と言った。
      そこで、被告は、「何や、韓国籍ですか、日本で生まれ育ったのですか」と安堵の声を上げ、「最初から、在日韓国人だといえば、問題なかったのに」と言った。

  • (7)新工事せよとの恫喝
    • ①  森氏が再び、新工事の話を持ち出し「今回の工事費用も含めて考えますから、安くしますので、新工事を考えてくれませんか」と執拗に勧めてきた。
      被告は、「新工事は気が進みません」と言ったところ、原告は、「建物に大きな穴があいているのにどうするつもりや。家主やったら責任あると違うんか。よそに仕事させてももっと高くなるんやど」と脅迫した。
      それでも、被告は、新工事を承諾しなかった。
    • ②  すると、原告は、突如、豹変して、「このハングル文字をとればいいんですね。日本に帰化して、日本名に変えますから、新工事をして下さい」と懇願する態度をとった。
      被告は、原告の豹変した態度がうす気味悪く、恐ろしく感じ、「ハングル文字を入れたままで良いですよ。日本に帰化することはありません。あなたの自由です」と答えた。
    • ③  再三、森氏は、新工事をするように繰り返し、執拗に勧めた。
      被告は、それでも、新工事をすることを承諾しなかった。
      すると、原告は、怒り出し「客やと思って我慢して聞いていたらなんや。客やなかったらとっくに・・・」と恫喝し、本性をあらわした。
    • ④  被告は、「今日はこれくらいにしてくれませんか」と森氏に頼んだ。
      原告、低い太い声で「書類にあげていいんやな」と繰り返し、恫喝した。
      そして、森氏は被告に対し、「書類にあげると大変なことになる。書類にせんよう頼んだほうが良いです」と言い、書類をあげるということは恐ろしいことであることを告げ、脅迫して来た。
      被告は、それでも、新工事を承諾しなかったので、森氏と原告は帰ったのである。

ラベル:



9/09/2006 02:35:00 午後
 積水ハウス在日社員裁判に関し大阪地方裁判所は、第1回公判の日程を9月13日に決定しました。公判自体は短時間(数十分程度)で終了します。公判終了後、関係者はなにわ橋法律事務所にて今後の裁判の打ち合わせとしての懇談会を行ないます。
 第1回公判および懇談会の詳細情報は下記のとおりです。なお、一般の方でも傍聴になれます。事前の申込みは必要ありません。


◆積水ハウス在日社員裁判 第1回公判

場所:〒530-8522
    大阪市北区西天満2丁目1番10号
    大阪地方裁判所 第8民事部合議1係
時間:10時~

◆懇談会

場所:〒530-0047
    大阪府大阪市北区西天満1丁目2番5号 大阪JAビル12階
    なにわ橋法律事務所<アクセス地図>
時間:11時頃

ラベル:



9/09/2006 12:00:00 午後
 2005年2月、積水ハウスに勤める徐文平(ソ ムンピョン)さんは、客に本名の名刺を渡したところ、客から2時間にわたって露骨な民族差別発言を受けました。徐さんは、会社に帰って、上司に報告したところ、客の発言があまりにも悪質であったため、上司が連絡をとって話し合おうとしましたが、客は全くとりあおうとしませんでした。
 最終的に会社は、徐さんに裁判で訴えることをすすめました。徐さんは、悩んだ末裁判という手段を選びました。徐さんは、なるべく周囲の人たちに迷惑をかけず、本人同志で話し合って理解を求めようとしていましたが、他に方法がなく、このままでは泣き寝入りするしかないことから、裁判を決意しました。

この裁判の社会的意義はつぎのように集約されます。
  • 民族差別発言を訴えたはじめての裁判。
  • 企業が社会的責任を果たす観点から、裁判を支援したこと。
  • 本名で働くことを否定する行為を法廷で問う、初のケース。

 在日社員本名裁判支援の会は、この裁判を支援するために作られました。

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