証人柏木本人調書

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原告代理人 甲第2号証を示す

これは,あなたが事実に基づいて作成された陳述書ですね。
はい,そうです。
最後の署名押印は先生がされたものですね。
はい,そうです。
先生は,大阪市立大学の大学院創造都市研究科の教授ということでよろしいですね。
はい,そうです。
被告である北口末広さんと知り合うようになったきっかけはどのようなものでしょうか。
現在の職に就く前にアメリカにおりまして,そこで一種の研究機関をやっておりまして,その過程で,北口さんを経由して,その研究機関で作った冊子を販売していただくということで知り合いになりました。
原告である徐正禹さんと知り合うきっかけはどのようなものでしょうか。
やはり,アメリカにいたときの研究機関の関係なんですけれども,そこで日本の団体とジョイントで,アメリカでマイノリティに関する会議をやると,そこに徐さんが参加されて知り合いになりました。
証人は,大成建設での人権研修の講師ということが予定されていたんですが,これが中止になるということになりましたですね。この中止になることについての説明を受けたのは,いつごろか覚えておられますか。
はい,2003年12月1日です。
会合というのはどこで行われましたか。
私の現在勤めている大学院のサテライトがある,梅田の駅前第2ビルの6階です。
出席者はどなたですか。
私と村瀬さん,それから徐さん,それから徐さんのかかわっている団体の人権協会のスタッフだと思うんですけれども,梁さんという女性の方です。
村瀬さんは大成建設の方ですね。
そうです。
どなたからどういう説明がありましたか。
基本的には,村瀬さんのほうから,その予定していたプログラムができなくなった理由についての説明がありました。
具体的にはどういうような説明がありましたか。
具体的には,大成建設としては,徐さんたちと一緒にやることを,人権協会でやることを問題とは思っていないけれども,北口さんのほうから強く要請があって,断りきれなくなって,今回はできなくなったと,したがって,私もその講師の1人ですから,実施できなくなったことは申し訳ないというような意味のことを言われたと思います。
北口さんが強く要請しているという説明が村瀬さんからあったということなんですけども,じゃあ,北口さんがなぜ中止するようにという,その理由部分ですね,その説明はありましたか。
その具体的な理由の説明はなかったと思います。ただ,同企連という大成建設もかかわっている企業の連絡会がありますね。そこを通じてとか,北口さんのほうから,いろいろと,徐さん,人権協会と付き合うなということを強く言われて,断りきれなかったというふうな言い方だったというふうに記憶してます。
そのいろいろな過程があるんですが,本題のところについてお聞きしますけれども,いろんな過程を踏まえた上で,北口さんとミーティングをすることになりましたね。
はい。
これはいつのことだか,記憶されていますか。
はい,2004年2月17日です。
場所はどこでしょうか。
場所は,芦原橋にある,今何と言うんですか,人権センターという,昔は部落解放センターだったと覚えてますけれども,そこに北口さんが働いているというとおかしいかもしれないですけれども,部落解放同盟の大阪府連があって,そこの事務所でお会いしました。
出席者はだれでしょうか。
私と北口さん,それから大成建設の村瀬さん,それから村瀬さんの上司に当たる藤田さんとおっしゃる方だったと思いますけれども,その4人だったと記憶してます。
人権協会側から徐さんは出席していないんですが,これはなぜでしょうか。
私は徐さんの出席をお願いしていました,北口さんに対して。そして,12月1日に村瀬さんと徐さん,梁さんとお会いしたときも,大成建設さん,村瀬さん個人かもしれませんけれども,のほうとしては,私のほうから北口さんに連絡を取ってミーティングの設定するときに,徐さんが来ていただいてもいいと,を含めて話し合うということについて了承されていました。ただ,北口さんのほうとしては,徐さんと一緒に会うということはしたくないということで,端的に言えば,北口さんのほうが拒否されたので,私としては,何の説明聞かないよりは,北口さんからお話を聞いたほうがいいだろうという判断で,北口さんと私と大成建設でとりあえず会おうということになりました。
先生にとって,このミーティングの目的は何だったんでしょうか。
私の目的としては,12月1日に大成建設の村瀬さんからお話を伺ったときに,北口さんからの強い要請でプログラムは実施できなくなったというふうにお聞きしましたから,それはちょっとおかしいんではないかというふうに思っておりましたので,それについて説明を受けたいと,要するに,北口さんがそういうふうな干渉というか,をされたのかどうなのか,また,されたんであればどういう理由なのかということをお聞きしたいという意味です。
それでミーティングになるわけですが,初め,北口さんはどういう説明をされましたか。
基本的には,ミーティングというよりは,北口さんのお話を伺うという感じだったんですけれども,北口さんとしては,人権協会並びに徐さんの問題点ということを,いろいろな資料を示しながら話されました。
具体的にはどういう内容でしょうか。
具体的には,例えば,日本生命の問題に関連して,徐さんたちが会社を批判したりどうこうしたとか,あるいはまたキリンと人権協会の契約において,コンサル料なんかが,何も実際やってないようなのに50万も毎月出てるのはおかしいとか,あるいは,徐さんが1年間2000万もらってるというのは,人権団体としてはおかしいとか,そんなことをお話しされてました。
資料の売却のことについては,何かおっしゃってましたか。
資料のことも言っておられましたね。要するに,人権協会がどういうふうな資料を作ってるのか,私自身はよく知らないですけれども,資料なりニュースレターなり,そういうものを会社に対して買わせていくと,それによって,要するに,一社一行ではなくて,支社とかそういうのも含めて,膨大な数を買わせて多くのお金を取ってるというようなことを言っておられました。
今,膨大なとおっしゃられたんですけど,先生の陳述書では,法外な値段でと書かれてるんですけど,その辺は,北口さんの言葉は,どう。
要するに,数から言えば膨大な数を買わせていて,金額としては膨大な額になっているという意味だというふうに理解していただけると思いますが。
そうすると,いわゆる脅かした企業名としては,キリンビールとか日本生命という名前が出てたということですか。
ええ,キリンビールについては,脅したというのかどうか分かりませんけれども,とにかく,その実体がないようなコンサルをしてお金を取っていたりとか,大量の資料を買わして多くの金を取ってるというようなことを言われてたということですね。
今の2000万という,それを個人的に取得してるというような発言だったということですか。
人権協会からの給料というのか,あるいは,それ,もろもろを含めてという意味なのか,細かいことは覚えてませんけれども,徐さんがそれだけの額を受け取っていると,そして,それは,人権団体としてそんなに受け取るのはおかしいんじゃないかというようなことを言われてました。
ほかにはどのような説明がありましたか。
ほかにあるとすると,徐さんたちと前に一緒にやっておられた方で,別の人権団体を作った人たちのことを言っておられたりとか,在日の問題でのですね,人権問題のことを言っておられることとか,それから,いわゆるエセ同和の問題とかも言われてました。
エセ同和の問題というのは,どういう発言があったんでしょうか。
私の記憶する限りでは,エセ同和ということの一般的な内容ですね,こういうようなものがあるというようなことで,資料みたいなものでやっていて,それでエセ同和をなくすために,北口さんは努力されてるというようなことを言われたということと,あとは,徐さんのやり方がエセ同和的というようなことで言われてたように記憶してます。
北口さんは,人権協会とか徐さんとの関係で,いろんな企業に対してどのような働きかけをしてるのかといったような説明はありましたか。
どのようなというか,具体的なことはないです。とにかく,付き合わないように働きかけをしているというような言い方だったと思いますけれども。
今回の大成建設の人権研修の中止を求めた理由については,北口さんは何と言っておられましたか。
要するに,人権協会の問題,それの中として,先ほど挙げたような日本生命であるとかキリンビールとかを含めた問題を指摘されて,ほかにもいろいろ説明されてたとは思いますけれども,そして,そういうふうな行為があるというようなこととか,エセ同和的なことがあるとかいうことによって,人権団体の名をかたってそれをするのはよくないと,まして北口さんとしては,その人権協会が同企連などにかかわっていくに当たって,従来支援をしてきたというふうな立場があるので,支援をしてきたという立場で,その問題が明らかになった以上は,それを解消するような形で努めるべきじゃないのかというふうに思っているというようなことだったと思います。

甲第8号証を示す

当日,北口さんから示された書面というのはこれですか。
そうですね。エセ同和対策10原則というやつです。
この日,村瀬さんは何か発言をされましたか。
村瀬さんはほとんど聞き役だったとは思いますが,ただ,私が印象的に記憶に残ってることは,村瀬さんとしては人権協会に問題があるという認識を持っているということを言われたことですね。と申しますのは,12月1日にお話しをしたときには,村瀬さんは人権協会には問題があるとは思っていないと,あるいは講師料やなんかも法外なものではなくて,まあ一般的というか,受容できるものであったというようなことを言っておられたので,話が違った形になってましたので,驚いたということで,記憶しております。その理由については,徐さんがおられたので,そこでは言えなかったというようなことを申しておられたように記憶してます。
この日のミーティングの内容を,徐さんに,後日報告されてますか。
いや,後日ではなくて当日ですけれども,徐さん直接ではなくて,徐さんは,その当時Eメールを使っておられなかったので,先ほど12月1日に会ったときに,もう1人,徐さんの団体の方で,梁さんという女性おられると言いましたけれども,その方にお渡しして,は何の内容は,概要はこんなことでしたということをお伝えしました。

被告北口代理人 甲第2号証を示す

柏木先生の陳述書の中の3ページの9項なんですが,資料を売ったお金とか,あるいはコンサルの名目で受け取ったお金,「こうしてえた資金を個人的に着服しているなどを指摘し始めました」と,こういうくだりがあるんですね。これ,表現として,北口さんの発言としまして,徐正禹さんが個人的に着服しているというような表現で話をしたという事実はあるんでしょうか。
そういうニュアンスで話されたというふうに記憶してますけど。
ニュアンスとしてこういうふうにお書きになったというふうにお聞きしていいですか。要するに,着服というような言葉が使われたかどうかということなんですが。
単語として,着服かどうかははっきり記憶してませんけれども,個人として,こう,受けているようなことで言われてましたというふうに。
そういう趣旨の話としてお聞きになったと,こう聞いていいでしょうか。
はい。

被告大成建設代理人(片岡) 甲第2号証を示す

甲2号証の3ページの9項でございますけれども,先生は,今の9項の1行目から6行目の着服のところまでの部分ですが,こういう表現でのニュアンスにしろ,まとめは,この2月17日に会われた直後に,先ほど,梁さんという方でしたか,何かまとめたものお渡しになったということですけど,そのとき,こういう表現で,何か,結果,ここの部分ですよ, まとめてお渡しになったような御記憶ありますか。それとも,これはこの陳述書お書きになるときに,こういう表現でお書きになったんでしょうか。
その北口さんの村瀬さん,藤田さんとお会いした後に,書いて,梁さんにお渡しした,そのときのものを基本的にこれはコピーペーストしたものです。ですから,同じものです。
そうすると,そのときのものが大体この陳述書に流れてきてるんですか。
そうです。そのときの記憶を。これ書いたのはずっと後ですからね。私としては,当然,いちいち細かいことを覚えているわけではないので,そのときに書いたこととか,連絡を取ったこととかいうものを全部取り出してみて,それと記憶とつなぎ合わせて書いたということです。
そうすると,個人的に着服というニュアンスの元になるような言葉は,北口先生から,その着服というのは,具体的にどういうことを言ったかということは,御記憶ないんでしょうか。
さっきもちょっと言ったかもしれないですけれども,いろんな形でお金を会社とかに請求して取ってるわけですよね,人権協会として。その人権協会と徐さんとの関係性がはっきりしないで,口座が一体みたいな,一体というふうに言ったかどうかもちろん分からないですけど,同じような形でお金はこう流れて,徐さんのほうには,さっき言ったような2000万というのは,これ,はっきり記憶してますけれども,2000万も取ってるというようなことを言って,それは人権団体としてはちょっととんでもない額じゃないかというようなことを言ってましたけどね。ですから,そこで,着服っていう言葉はさっき言いましたけども,具体的に着服という言葉を使ったかどうかは記憶はしていません。ただ,それに限りなく近くニュアンスの言葉を使われたから,その徐正禹さんに報告したときに,その言葉を出したんだというふうに理解してます。
今おっしゃったように,着服という言葉というよりも,そのニュアンスの元は,今のように,協会とか協会の関連団体と,徐さんの,そういうキャッシュフローのお金の流れのところが,どうもはっきりしないというふうなニュアンスのことが,先生が着服と,ニュアンスでまとめられるような元の話というふうにお聞きしていいんでしょうか。
そうです。元の話はそうですね。

原告代理人

その人権協会とかKMJの預金と,あるいは徐さん個人の預金が一体となってしまって,判然としないところがあるとか,2000万も取得してるとか,
それは運動団体の人間としてそんなお金を取るのは,ちょっと問題があるんじゃないのかとかいうような話,いろいろ聞かれたわけですね。それで,その日の梁さんに対するメールはその日に出されたんですかね。
はい,そうです。
メールを出してまとめるときに,それについて,先生としては,それは着服したというふうに認識したということですね。
そういうことですね。

裁判官(高見) 甲第2号証を示す

3ページ目の10項で,「『エセ同和』的な行為が目に余る」というふうに,北口さんが発言したというように書かれてるんですけれども,この発言の相手方である在日コリアン人権協会のエセ同和的な行為が目に余ると,そういうふうにあなたは受け取られたということになるんでしょうか。
そうですね。
その批判の対象なんですけどね,在日コリアン人権協会に対する批評というふうに受け取ったのか,あるいは原告を個人的に批判する内容であるのか,あなたとしてはどちらのほうに受け取られましたですか。
私としては,その人権協会イコール徐正禹という図式で,北口さんは語られてるように受け取ってました。
一体であるということですね。
一体であるというふうに。
それは,あなたがそういうふうに思ってたということになるんですか。北口さんが,人権協会と原告が一体であるというふうにおっしゃられたのか,あるいはあなたがそのように考えていたのか,それはどちらになるんでしょうか。
私はそのように考えていたということは,それほどないと思います。ただ,北口さんのその言葉で,人権協会という主語があったり,徐さんという主張があったり,それがインターチェンジブルに出てくるということになれば,当然,それは一体のものとして考えられてるというふうにみなされるんじゃないかというふうに思ったということです。

被告大成代理人(吉田)

証人の陳述書の中で,大成建設との間で,「自分が講師の候補となった研修を中止させられた」という表現があるんですが,あなたの認識では,大成建設との間で,あなたが講師となって講演をするという契約がもう成立していたという御認識だったんでしょうか。それとも,契約まではいっていないけれども,その途中で打ち切りになったという認識なのか,どちらでしょうか。
私の認識としては,契約がなっていたというふうに思っています。契約が成立していたんだというふうに解釈していました。
それはいつの時点でですか。
それは,2003年の秋,これははっきりした時期は覚えてませんけども,多分9月か10月だと思いますけれども,徐さんのほうから講師になってほしいというふうに言われて,そして,11月ぐらいになってから,それができなくなったというようなことを言われて,そして,12月1日に説明は行われたわけですけれども,少なくとも最初に声をかけられた段階で,基本的に,私は,その契約という言葉をどのように使うかによりますけれども,候補というか,そこで話をするというふうな前提で,それじゃ日程が決まったら教えてほしいというふうに,9月か10月の段階で申し上げました。ですから,そのときにもう決まっていたというふうに解釈してます。
それは,ただ,大成建設との間で直接のやり取りがあったわけではないですね。
大成建設とはありません。

裁判長

大成建設との間で講師をするという予定になったのは,今回,この件が初めてだったということですか。
そうです。
大成建設以外の関係で,人権協会の依頼を受けて講師をしたという経験はありますか。
人権協会の依頼で講師というのはおそらくないと思いますが,人権協会にではありますけれども。
以  上
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